-
人と人とのつながりが生んだ新銘菓
- 千葉県松戸市新松戸で「Binasce」(ビナーシェ)という屋号でイタリア菓子店を経営しております、合同会社BUONACASAの代表を務めます山本と申します。
今回のプロジェクトでは「食のちばの逸品を発掘2024」で金賞を受賞することができた「ビスケッピ」という、さつまいもを使った新しいお菓子を中心とした菓子の詰め合わせを販売いたします。 -
-
数量限定セットも!
- セット商品のネット販売としては、ここだけの組み合わせをいくつもご用意いたしました。是非この機会に千葉県で誕生した新しいお菓子の味わいをお楽しみください。
-
-
ビスコッティとは?
- ●フィレンツェの伝統
イタリア中部のトスカーナ州フィレンツェの伝統菓子であるビスコッティ。
シェフが現地での修業時代に学んだ伝統的な製法に独自の創意工夫を織り交ぜ、『OnlyOne(唯一無二)』のビスコッティを日々探求しています。 -
- ●2度“しっかり”と焼く
ビスコッティの名前の由来は「2度(2回)」を意味する「bis」と、「焼いた」を意味する「cotto」とされています。
しかしBinasceのビスコッティは「bi(2回)」「scotto(よく焼いた)」と解釈し、名前の通り『しっかりと』『2度焼き』することで小麦粉本来の香ばしさを最大限引き出し、『ザクサクッ』とした食感を生み出しています。 -
-
進化を遂げた新しいビスコッティ「ビスケッピ」
- 千葉県香取市の芝山農園さんとのご縁で生まれた「ビスケッピ」。千葉県で栽培が盛んなさつまいもの上質さをPRできればと、芝山農園の篠塚社長たちと一緒に検討と工夫を重ね、新たな焼き菓子作りに挑戦いたしました。
(※写真右から2番目が篠塚社長) -
-
POINT①「イタリア菓子」+「さつまいも」!?
- ビスケッピは焼き芋にした「紅あずま」と北海道産の小麦粉などの厳選素材など混ぜ合わせ、イタリア伝統の焼き菓子である「ビスコッティ」と同様に2度しっかりと焼き上げています。生芋を焼くところから考えると「3度」焼き上げる工程が入っています。
-
POINT②さつまいもの「皮」も・・・
- 芋けんぴのような形でさつまいもの紫色の「皮」も「紫芋パウダー」で再現しています。同コンテストではザクザクッとした心地よい食感と、さつまいもの新たな活用方法が高評価を受け、この度の【金賞】という栄誉ある賞をいただきました。
-
-
POINT③噛めば噛むほどに「さつまいも♪」
- ビスコッティの製造方法に由来する「ザクザクッ」とした食感の後、口の中に広がるのはさつまいもの香りと優しい甘さ。余韻と味わいの変化も楽しい焼き菓子です。
-
-
開発秘話~県のコンテストで金賞を受賞するまで~
-
芝山農園・さつまいもについて
- あまり知られていないことですが、千葉県はさつまいもの全国有数の産地です(全国3位)。近年の品種改良により、ほっくり系の「紅あずま」やねっとり系の「紅はるか」などの人気が高まっています。
今回のプロジェクトでは香取市にある芝山農園さんとタッグを組み、菓子に使用するさつまいもは100%芝山農園さんから仕入れています。良質かつ安定した仕入れが出来ることもお菓子にとっては非常に重要なことです。
ビスケッピには水分量の少ない紅あずまを採用し、生芋から仕入れ、自店舗のオーブンで焼き芋にすることで熟成状態と味を管理しながら使用しています。 -
-
-
篠塚社長との出会い
- きっかけは2023年の夏。
共通の知人を介して芝山農園の篠塚社長と会う機会をいただきました。知人曰く「イタリアのバックボーンをしっかり持ち、人が驚くような美味しいお菓子を数多く作る山本さんと、農家という枠組みに留まらないビジネスセンスの素晴らしい篠塚社長を引き合わせたら、もしかしたら素敵な化学反応が生まれるかもしれない」といった“漠然とした予感”があったそうです。
初めてビスコッティを食べた篠塚社長はその美味しさに驚いてくださり、「さつまいもを使ってなにか新しい、面白いお菓子を作りましょう!」と意気投合してプロジェクトはスタートしました。 -
やるからには真剣に
- 今までの経験から、「さつまいものビスコッティ」の試作は割とすんなりと及第点レベルまで作れました。
「美味しいです。美味しいんですけどねぇ・・」と、「なにかもう一つ“核”になることはないか」という表情がリモート会議の画面の向こうに窺えました。
篠塚社長「うーん、、、山本さん、これって“芋けんぴみたい”な形にできないですかね?」
「い、芋けんぴみたいな形!?」
と最初こそ意表を突かれ戸惑いましたが、自分にはない発想を大切にしたい想いで検討と試作を重ねました。よくよく考えると誰もが一目で「さつまいもの菓子だ」と分かるビジュアルは「これは面白い!」と、新しいものが生まれてきている実感と興奮も覚えました。 -
- 「これは美味しい!他にない!ちゃんとさつまいもだ!」
と試作品を褒めていただき、普段一人で味の開発をしている身としては“チームで作っていく楽しさ”も経験させてもらいました。 -
コンテストに応募しよう
- 「山本さん、まだギリギリ間に合う締め切りで「食のちばの逸品」という県のコンテストがあるんです。どうせならそこで受賞を狙いましょう。狙えるような商品作りにしましょう」
と、背中を押される形でエントリーすることに。コンセプトも練り直し、「千葉の新しい銘菓」を担うにはパッケージデザインや量産体制も視野に入れる必要があります。それらを急ピッチで進め、締切日ギリギリでエントリーにこぎつけたのでした。 -
- ↑ビスケッピの焼き上がり
焦がさず、でもしっかりと粉の一粒一粒まで火を入れるため、温度管理は1~2℃単位で微調整します。同じレシピでも焼き上げに気を抜くと全然違うものになってしまうので気が抜けません。 -
そして、2024年度の金賞を受賞いたしました!!
-
「食のちばの逸品を発掘2024」とは?
- 千葉県と、ちばの「食」産業連絡協議会は、埋もれたちばの逸品を発掘し、それに光を当てるため、平成24年度から「食のちばの逸品を発掘」コンテストを開催しています。
一次審査は、約20名の一般審査員による食味及び商品コンセプト審査(5段階評価)を行い、上位の商品が最終審査に進出しました。
最終審査では、商品開発、流通販売、ブランド化等の専門家10名により、①県産材料の利用度、②販売ターゲット、③包装デザイン、④技術、⑤食味、⑥生産販売体制、⑦市場性、⑧社会性の8項目について総合的に審査、各賞が決定しています。 -
-
ドキドキの最終審査
- 60社あまりのエントリーから無事に最終審査の一つに残ることができました。
審査項目それぞれに対してビスケッピはどう取り組めているのか、リモートでの会議を重ねました。
並行して味のブラッシュアップです。菓子店の営業をこなしつつ、試作は夜遅くになることも。「あともう少しこうしたい、ここがあとちょっと気になるからもう一回作ります」といった日を繰り返し、いよいよ最終審査に臨みました。
プレゼン本番は、ドキドキはしつつも「一人ではなくチームで臨めた喜び」の方が勝っていて楽しみながらできたと思います。その楽しさが功を奏したのか、1か月後の審査結果通知ではまさかの金賞!!芝山農園さんたちと喜びを分かち合ったことは言うまでもありません。 -
- 芝山農園 篠塚社長のコメント
ビナーシェさんと共にこのビスケッピを開発できたことを嬉しく思っております。 ビナーシェさんのビスコッティを初めて食べた時、その食感とおいしさに感動しました。そしてこれは必ずさつまいもにも合うと感じていました。 山本氏の素材を活かすレシピは、菓子という加工がなされていながら素材の特徴やおいしさを食べた人にしっかりと伝える力があります。皆さんに芝山農園のさつまいもの味を楽しんでもらえることを願っています。 - 審査員のコメント
千葉県産のさつまいもがふんだんに練り込まれており、噛めば噛むほど美味しさや香り、そして楽しさが広がる、子どもから大人まで全ての世代が笑顔になる逸品。 -
-
興味を持ってくださった方へ
- 私たちの掲げるミッションの一つに
「美味しいお菓子で友好の一助を紡ぐ」
というものがあります。
「これ、美味しいね!」とお互いに言葉を交わすとき、そこには「人と人とのたしかな繋がり」が生まれると信じているのです。
今回誕生したビスケッピは、おそらく全国を見回しても類似するもののない新しいタイプのさつまいも菓子だと自負しています。年齢を問わず、シーンを問わず、ご自宅用からご贈答用まで、「これが新しい千葉県のお菓子だよ」と楽しみながらお役立ていただけたらこんなに嬉しいことはありません。 -
最後に
- 「千葉県といえば」の後にはほとんど「落花生」だけと思われていることにいつも歯がゆさのような思いを感じていました(落花生はもちろん素晴らしい農産品です)。
千葉県には他にも魅力的な農産物・水産物が数多くあります。しかしその「素材の良さ」だけに頼っていては新たな価値を日本全国にアピールする力としては足りません。
私のような作り手は、その素材に新たな価値を吹き込むことが仕事の本分だと思っています。そうしてできた商品がお客様の元に届き、味に喜んでいただき、生産者さんたちの素晴らしい努力への理解と共感、応援といったところまで発展するお手伝いになれたら、こんなに嬉しいことはないのです。
このC-VALUEさんの取り組みもその一端を担ってくださってます。偏った一箇所が潤う社会ではなく、みんなそれぞれが幸せを分け合える社会をこれからも目指していきたいと改めて強く思っています。